自死遺族の方へ
自死遺児の保護者の方へ
子どものこころやからだの反応、行動の変化
※JSCP研修資料より引用
身近な人を自死・自殺で亡くした子どもに起こりうるこころやからだの反応、行動変化の一例です。
身近な人を自死・自殺で亡くした子どもの支援においては、子どもの発達段階に応じて、死に対する理解や反応が異なることを踏まえた対応が必要です。支援者に限らず、周囲の大人も、子どもの反応や子どもへの対応について、よく理解しておくことが大切です。
思春期(中学生から青年まで)の若者に特有のこころの反応
保護者が自死・自殺で亡くなった場合
◯亡くなったのは自分のせいではないか
◯遺された親も同じような亡くなり方をしてしまうのではないか
◯自分もいつか同じようになってしまうのではないか
◯保護者が自死・自殺で亡くなったことを友人に話すと、距離を置かれてしまうのではないか
◯捨てられてしまったのではないか
きょうだいが自死・自殺で亡くなった場合
◯きょうだいの自死・自殺を止めなければならなかった
◯親を悲しませないように、自分は悲しんではいられない
◯亡くなったきょうだいの代わりに、自分がもっとしっかりしなくてはならない
◯親や親戚など周囲の人が、自分のことを気にかけてくれない
◯きょうだいが自死・自殺で亡くなったことを友人に話すと、距離を置かれてしまうのではないか
残された子どもへの接し方
自死遺児を追い詰めたり、不安感を高める可能性のある周囲の言動
・「強く生きなさい。弱さを見せてはダメ。」
・「お母さんを支えてあげてね。」
・「変なこと聞いてごめん。」「そんなことまで話させてごめん。」
・(トラブルになった時)「あの子は親がいないからだ。」
子どもに対してどのように対応すれば良いか
・気持ちや表現を感じとり、話をきいてあげる。
・嘘をつかず、正直でいる。答えにくい質問にも誠実に答える。
・亡くなった人について話す機会を積極的に作る。ただし、無理に話させる必要はありません。
・子どもが安心して悲しめる環境を整える。
・悲しみ方はそれぞれ違うこと、年齢によっても悲しみの表現が違うことを理解し、尊重する。
・言葉以外で感情表現できる機会を作る。
・走ったり飛び跳ねたり、エネルギーや感情を発散する方法を見つけてあげる。
など
※ダギーセンター(2005) 大切な人を亡くした子どもを支える35の方法 梨の木社
自死遺児のつどいなど
グリーフサポートあいちこどもの森
身近な人をなくしたこどもとそのご家族のつどいを開催しています。
あしながレインボーハウス(あしなが育英会)
レインボーハウスは、親というかけがえのない存在をなくした子どもたちの「あのね」を受け止め、交流し、自分らしくいられる安心安全な居場所です。子ども向けプログラムのほか、保護者同志が交流できる場や保護者向けプログラムも用意されています。
「大切な人を亡くした子どもの心のケア」につながる参考図書
ガイド本および手記など一般図書
大切な人と死別体験をした子ども達の手記、および、死別体験を持つ子どもたちが示す特有の死別反応や、子どもたちをサポートする方法について記されている本です。
タイトル | 著者名 | 出版社 |
---|---|---|
自殺って言えなかった |
自死遺児編集委員会・あしなが育英会/編 | サンマーク出版 |
ぼくの父さんは、自殺した。 その一言を語れる今。 | 今西乃子 | そうえん社 |
私たちの先生は子どもたち!〜子どもの悲嘆をサポートする本〜 |
リンダ・エスピー/著 下稲葉かおり/訳 |
青海社 |
親と死別した子どもたちへ |
ドナ・シャーマン/著 西尾温文/他訳 ほか |
佼成出版社 |
ママがおばけになっちゃった! | のぶみ/さく | 講談社 |
かないくん |
谷川俊太郎/作 松本大洋/絵 |
東京糸井重里事務所 |
岸辺のふたり | マイケルデュドクドゥヴィット/作 | くもん出版 |
書籍 | 著書・編者・訳者等 | 出版社 |
---|---|---|
大切な人を亡くした子どもたちを支える35の方法 |
ダギーセンター/作 栄田 千春、岩本 喜久子、中島 幸子/訳 |
梨の木舎 |
子どもの喪失と悲しみを癒すガイド〜生きること・失うこと〜 |
リンダ・ゴールドマン/著 | 創元社 |
神さま、なぜママを死なせたの:親に死なれた子ども達の声 |
ジル・クレメンツ/著 箕浦万里子/訳 |
偕成社 |
ワークブック
子ども本人が自らの体験や気持ちを、項目ごとに順番に記入していくことで、悲しみからの癒やしにつながっていく、ワークブックです。
書籍 | 著者・編者・訳者等 | 出版社 |
---|---|---|
「さよなら」を大切な人にいうんだ | マージイ・ヒーガード/著 | 法蔵館 |
「さよなら」っていわせて |
ジム・ボウルディン、ジョアン・ボウルディン/著 北山秋雄/訳 |
大修館書店 |
大切な人を自死で亡くされた方へ
こころやからだの反応、行動の変化
※JSCP研修資料より引用
こんな変化はありませんか?
大切な人を亡くした時、人は様々な感情を抱きます。
その結果、こころと体と行動に色々な変化が起こることがあります。
この変化は、深い悲しみや苦しみから、あなた自身を守るための自然な反応です。
利用できる生活支援制度
(1)遺族年金
「遺族年金」は、国民年金または厚生年金保険の被保険者または被保険者であった人が亡くなった時に、その人によって生計を維持されていた遺族が受けることができる年金です。遺族年金には、「遺族基礎年金」「遺族厚生年金」があり、亡くなった人の年金の加入状況などによって、いずれかまたは両方の年金が支給されます。
相談先(国民年金):田原市保険年金課 ※死亡届の提出後、「後日の手続き」にて案内しています。
相談先(厚生年金):豊橋年金事務所
(2)生活福祉資金貸付制度
「生活福祉資金貸付制度」は、低所得の人や高齢者、障害者の人を対象に、生活を経済的に支えると共に、在宅福祉および社会参加の促進を図ることを目的とした貸付制度です。
相談先:田原市社会福祉協議会
(3)生活困窮者自立支援制度
「生活困窮者自立支援制度」は、働きたくても働けない、住む場所がない人などを対象に、一人ひとりの状況に合わせた支援プランを作成し、専門の支援員が相談者に寄り添いながら、ほかの専門機関と連携して、解決に向けた支援を行う制度です。
相談先:田原市社会福祉協議会
(4)生活保護制度
「生活保護制度」は、生活に困窮している人を対象に、困窮の程度に応じて必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を保証するとともに、自立を助長することを目的とした制度です。
相談先:田原市役所地域福祉課 0531−23−3512
(5)ひとり親家庭等の支援制度
「ひとり親等家庭の支援制度」は、ひとり親家庭や寡婦の人が、自立に向け取り組むための支援として、「子育て、生活支援策」「就業支援策」「養育費の確保策」「経済的支援策」が行われています。
相談先:田原市役所子育て支援課
(6)災害共済給付制度
「災害共済給付制度」は、学校の管理下における児童生徒の災害(負傷、疾病、障害又は死亡)について、児童生徒の保護者に対し災害給付(医療費、障害見舞金又は死亡見舞金の給付)を行うものです。
(7)就学援助制度
「就学援助制度」は、義務教育の円滑な実施を図るために、経済的な理由によって小、中学校への就学が困難な児童生徒の保護者に対して、学用品費や給食費、修学旅行費などを援助する制度です。
(8)高等学校等就学支援金制度
「高等学校等就学支援金制度」は、高等学校、特別支援学校(高等部)、高等専門学校(1〜3年生)、専修学校(高等課程)などに通う学生を対象に、返還不要の授業料支援が受けられる制度です。保護者などの負傷、疾病による療養のため勤務できないこと、そのほか、自己の責めに帰することのできない理由による離職など、従前得ていた収入を得ることができない場合、家計急変事由が発生した場合に支援する制度もあります。
相談先(公立):愛知県 財務施設課 052-954-6762
相談先(私立):愛知県 学事振興課 私学振興室 052-954-7477
(9)高等教育の修学支援新制度(授業料等減免と給付型奨学金支給)
「高等教育の修学支援新制度」は、世帯収入や資産の要件を満たしていることと、学ぶ意欲がある学生であることの2つの要件を満たす学生を対象に、授業料、入学金の免除または減額(授業料等減免)と給付型奨学金の支給の2つの支援により、大学や専門学校などで安心して学んでもらうための制度です。
相談先:所属している学校の進学相談担当
(10)国の教育ローン
「国の教育ローン」は、高校、大学、専修学校に通うこどもを養育する親を対象に、授業料のほか、学校納付金、受験費用、自宅外通学に必要な住居費用、教科書代、海外留学にかかる費用、自宅外通学の場合の住居費用などに対する融資です。
相談先:教育ローンコールセンター
(11)日本学生支援機構(JASSO)の奨学金
憲法、教育基本法に定める「教育の機会均等」の理念のもと、経済的理由で修学が困難な優れた学生等に学資の貸与および給付を行っています。
(12)あしなが奨学金
病気や災害、自死(自殺)などで親を亡くした子どもたちや、障がいなどで親が十分に働けない家庭の子どもたちを、奨学金、教育支援、心のケアで支える民間非営利団体です。
(13)愛知県高等学校等奨学金
愛知県では、勉学意欲がある高等学校や専修学校高等課程の生徒の修学を支援するため、生徒本人に対して奨学金の貸与を行っています。
自死遺族等が直面しうる課題(主に法律問題)への対処について
自死遺族等が直面し得る課題(主に法律問題)について、手引から抜粋したQ&Aを掲載しています。
実際の対応の際にはあらためて法律の専門家に相談するなどして、最新の情報に基づき対応してく ださい。
自死遺族の相談先
自死遺族相談(愛知県精神保健福祉センター)
・対象 愛知県内に在住で、大切な人を自死で亡くされた方
・相談日 毎月第3木曜日 午後2時~午後3時30分(予約制)
・場 所 愛知県精神保健福祉センター 〒460-0001 名古屋市中区三の丸 3-2-1 愛知県東大手庁舎8階
・申 込 052-962-5377まで電話でご予約ください。
・その他 相談は無料です。また、秘密は固く守られますので、安心してご相談ください。
LINE電話相談(NPO法人グリーフプラザともに)
日時:第2・第4火曜日 21:30〜25:00(最終受付は24:30)
LINE公式アカウント:@700tgyoc
自死遺族傾聴電話(認定NPO法人グリーフケア・サポートプラザ)
対象者:自死遺族の方限定
日時:火曜日、木曜日、土曜日 11時〜17時
電話番号:03-3796-5453
自助グループの紹介
自助グループとは、同じ体験をした当事者同士の支え合いの場です。
愛知県内には、大切な人を自死で亡くされた方々の自助グループがあり、自死遺族同士の思いを語り合う集いを開催しています。
どうぞ、つらい気持ちを一人で抱え込んで、苦しまないでください。
あなたはひとりではありません。
リメンバー名古屋自死遺族の会
家族・友人・恋人など、近しい方を自死(自殺)で失くした遺族の自助グループです。
2カ月に一度、偶数月に名古屋市内で遺族会を開催しています。遺族会では、グループ内で分かち合い(お気持ちなどを話していただく)を行います。無理にお話しいただかなくとも、聞くだけでのご参加でも大丈夫です。
参加者のさまざまな心情を認め合い、尊重し合いながら、遺族が安心して居られる場所を目指しています。
~こころの居場所~(AICHI自死遺族支援室)
自死遺族当事者、精神保健福祉士、産業カウンセラー等が集まり、自死遺族の方が抱える苦しさや悲しみが少しでも楽になるよう、遺族会で気持ちを分ち合ったり、ご遺族が抱える様々な問題について共に考えたり、情報提供を行っています。
Dearest(ディアレスト)-大切なあなたへ-
友人・恋人・婚約者・同僚など、家族ではないけれども身近な人を自死(自殺)で亡くした方を対象に分かち合いの会を2カ月に1回程度開催しています。
詳しい日程・会場についてはホームページをご覧下さい。
「大切な人を自死でなくされた方」の心のケアにつながる図書
タイトル | 著者名 | 出版社 |
---|---|---|
自死で大切な人を失ったあなたへのナラティヴ・ワークブック | 川島大輔 | 新曜社 |
愛する人を亡くしたあなたへ | Ray | Clover出版 |
自死遺族として生きる | 若林一美 | 青弓社 |
大切な人を亡くした人の気持ちが分かる本 | 高橋聡美 | 法研 |
自ら逝ったあなた、遺された私、家族の自死と向き合う | グリーフケアサポートプラザ ほか | 朝日新聞社 |
自殺した子どもの親たち | 若林一美 |
青弓社 |
自殺する私をどうか止めて | 西原由記子 | 角川書店 |
悲しみの乗り越え方 | 高木慶子 | 角川書店 |
大切な人を亡くしたあなたに知っておいてほしい5つのこと | 井手敏郎 | 自由国民社 |
大切なあなたへ 自死遺族のメッセージ |
リメンバー名古屋自死遺族の会 | リメンバー名古屋自死遺族の会 |
自死遺族の手紙 | リメンバー名古屋自死遺族の会 | リメンバー名古屋自死遺族の会 |
自死遺族の文集 | リメンバー名古屋自死遺族の会 | リメンバー名古屋自死遺族の会 |
自死遺族のあの日・その後 | リメンバー名古屋自死遺族の会 | リメンバー名古屋自死遺族の会 |
セルフケア
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電話:0531-23-3697 ファクス:0531-23-3545
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