田原市コミュニティバス(コミュニティ乗合交通)の再編
再編の背景
田原市では、マイカー社会の進展に伴う利用減少や路線バスの運行規模縮小等に対応する形で、平成14年度からコミュニティバス(ぐるりんバス)の運行を開始し、その後、平成19年度に「田原市地域公共交通戦略計画(第1次戦略計画)」を策定するなど地域公共交通(地域の足)の確保に取り組んできました。
その後、路線競合や運賃格差等の課題や少子高齢化の顕在化、新三河田原駅の整備完了など状況変化が生じたことから、平成24年度に「田原市地域公共交通戦略計画等検討会」を設置し、約2年間全8回にわたり検討を行うなかで、全世帯アンケート調査、公共交通不便地域ヒアリング、各交通モード利用実態調査等から公共交通やまちづくりの現況・課題、市民ニーズ等を把握し計画原案を作成しました。そして、平成26年6月に「第2次田原市地域公共交通戦略計画(第2次戦略計画)」として改訂しました。
再編にあたっての基本的な考え方
第2次戦略計画では、今後も移動手段を選択できる地域社会であり続けることを目指して、幹線乗合交通(豊橋鉄道渥美線、伊良湖本線・伊良湖支線、伊勢湾フェリー等)を市内公共交通の“幹”とし、コミュニティ乗合交通(ぐるりんバス・地域乗合タクシー)はそれらを補う“枝・葉”の役割を担い、幹線乗合交通を補完する形態で運行することとしました。
そのため、幹線乗合交通である伊良湖本線・支線との路線重複、運賃格差および経費増加の諸問題を解消し、市内公共交通ネットワークを再構築するため、ぐるりんバスの“役割を踏まえた改善”を行うこととしました。
移動手段の役割分担・連携関係の明確化
市民自らの移動手段(マイカー・徒歩・自転車・バイク)
↑ 移動を支援
1 幹線乗合交通(渥美線、伊良湖本線・伊良湖支線、伊勢湾フェリー等)〔市内公共交通の幹〕
2 補完 コミュニティ乗合交通(ぐるりんバス・地域乗合タクシー)
3 補完 有償パーソナル交通(タクシー・福祉有償運送・貸切バス等)
4 補完 政策交通(市街地バス、スクールバスなど市の各種政策実現のために運行)
5 補完 企業送迎・地域の助け合い活動 等
ぐるりんバスの”役割を踏まえた改善”の主な内容
再編日 平成27年10月1日
1 幹線乗合交通(伊良湖本線・支線)との路線重複・運賃格差の解消
伊良湖本線・支線の沿線地域で各市街地から一定の距離がある場合、ぐるりんバスはこれに
乗り継ぐ地域内路線とする。
2 ぐるりんバスおよび地域乗合タクシーは、利用者数等運行条件を設け、校区コミュニティ単位に
地域ニーズに応じたルート・ダイヤ・車両の大きさで運行する。再編後も、校区コミュニティ・
市・運行事業者等が協働して各地域からの移動手段を確保していく。
3 運賃を1乗車200円(小学生以下無料)とすることで、事業の継続性を向上させる。
※各種割引制度(定期券・回数券・障害者割引)を導入
※政策交通(市街地バス)および幹線乗継路線(ぐるりんバス野田線)は100円のまま
※地域乗合タクシー八王子線の運賃(1乗車200円)に変更なし
再編への取組経過・今後の予定
平成26年8月から平成27年3月までの間、関係する校区コミュニティ協議会と協議・調整を行い、市内公共交通ネットワークづくりの基本ルールに沿ったうえで、地域ごとのニーズに応じた路線・時刻・車両の大きさ等について取りまとめました。
その後、平成27年3月の田原市地域公共交通会議において、運行する路線・停留所・車両・系統・回数について協議し、全会一致で承認されました。
運行事業者の決定後、平成27年6月・8月の田原市地域公共交通会議において、運賃(割引制度)および運行計画についての最終協議を行い、全会一致で承認されました。
再編周知・運行準備を経て、このたび、平成27年10月1日から再編運行を開始しました。
これまでの校区コミュニティ協議会との協議・調整においても地域ニーズに応じた運行内容としましたが、実際に運行してみないと分からないことも多くあることから、再編による運行開始後も、校区コミュニティ協議会・市・運行事業者等が協働して移動手段の確保・維持の取組を継続していくこととしています。
再編協議の際の主な視点
再編後の路線名 |
路線概要(協議の際の地域における主な視点) |
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市街地バス |
・移動利便性の向上による市街地活性化のための政策交通として、中央線および各路線の ・(東線)田原市街地・周辺部の東・南側地域(川岸・大坪・晩田・吉胡寮・大沢・市役 渥美病院・田原駅)を循環する路線。 |
童浦線 |
・童浦校区から田原市街地(三河田原駅・渥美病院等)への路線。 ・西部線の童浦校区内白谷地区を編入する。 ・需要の高い西浦バス停からの移動ニーズ(土曜日・休日)に対応して、上り便のみ 特急便を設定する。 ・高校生(成章・渥農)の利用ができるようなダイヤとする。 |
野田線 |
・幹線との田原市街地への競合解消のため、西部線を見直し校区内の幹線乗合交通 ・校区内を循環させ、幹線(野田バス停)への乗継を強化する。 ・設置ニーズの高かった場所(ほると台など集会所)に路線・バス停を設定・設置する。 ・中学生の田原中学校通学に合わせたダイヤとする。(スクールバス機能を付加) ・仁崎地区小学生の利用に配慮する。 ・高校生(成章・渥農・福江)の利用ができるように配慮する。 |
東部六連線 |
・六連校区および田原東部校区から田原市街地(三河田原駅・渥美病院等)への路線。 ・表浜線から六連校区と田原東部校区を切り離す。 ・やぐま台、御殿山、中央公園方面への新規路線を設定(車両小型化)し、移動の利便性 ・高校生(成章・渥農)の利用ができるようなダイヤとする。 ・渥美線豊島駅での乗換えにも配慮する。 |
神戸線 |
・神戸校区から田原市街地(三河田原駅・渥美病院等)への路線。 ・表浜線から神戸校区を切り離し神戸校区内の他路線(高松線・中央線)バス停を編入。 ・居住密度の高い郷中ルートに路線を変更(車両小型化)し、移動の利便性を高める。 ・高校生(成章・渥農)の利用ができるようなダイヤとする。 |
高松線 |
・大草校区、田原南部校区および高松校区の幹線乗合交通(伊良湖本線・支線)運行区域 ・大久保線と高松線を統合させて路線の存続を図る。 ・利用ニーズが高い場所(大草市民館)にバス停を移動する。 ・高校生(成章・渥農)の利用ができるようなダイヤとする。 |
中山線 |
・中山校区から福江市街地への路線。 ・居住密度の高い郷中ルートに路線を変更(車両小型化)し、利便性を高める。 ・高校生(成章・渥農)の利用ができるようなダイヤとする。 ・ライフランドへの立寄りは利用ニーズと開館時間を加味して設定する。 |
八王子線 |
・幹線との田原市街地への競合解消のため、東行便(サンテパルク~田原市街地)までの ・幹線乗合交通(伊良湖本線)とスムーズな乗継ダイヤとする。 ・渥美病院への運行本数を増やすとともに早く到着できるようにする。 ・サンテパルクたはらでの滞在時間を長くする。 ・ライフランドへの到着時間を早くする。 ・設置ニーズのあるバス停(泉小学校)を増やす。 |
(赤羽根線) |
・幹線との田原市街地への競合解消。また、利用がほとんどない(0.8人/1便当たり) ことから廃線とする。 |
地域との協議・調整状況
主な周知実績
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地域内における主な周知実績 (PDF 70.7KB)
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市における主な説明・調整、周知実績 (PDF 82.9KB)
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広報たはら 平成27年6月1日号 (PDF 1.2MB)
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広報たはら 平成27年7月1日号 (PDF 1.0MB)
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広報たはら 平成27年8月1日号 (PDF 708.7KB)
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