津波の正しい知識

津波について正しい知識を身につけましょう。

津波発生のしくみ

海底で発生する地震や火山活動に伴う、海底地盤の隆起や沈降などにより、その周辺の海水が上下に変動することによって、陸地へ押し寄せてきます。これを津波と言います。
地震が海底の浅いところで発生した場合などは、地震発生後まもなく津波が発生します。
また、遠い場所で地震が発生した場合や、弱い揺れでも津波が発生することがあります。

プレート境界型地震による津波発生のしくみ

津波の特徴を知ろう

深海ではジェット機なみの猛スピード

津波の速さは海の深さに関係します。太平洋の4,000メートルの深海では時速は約720キロメートルにもなり、ジェット機なみの速さで進みますが、海底が浅くなるにつれ速度は弱まり、深さ10メートルの海岸近くでは時速約36キロメートル、短距離ランナーが全速力で走る程度のスピードになります。

沖合では津波を感じない

沖合での津波の波長（波の山から次の山までの長さ）は非常に長く、10キロメートルから100キロメートルにもなるので波として認識できない程です。このため、津波到着まで時間的余裕がある場合、港に係留している漁船などを沖合に出せば、津波の被害を回避することができます。

2波、3波と繰り返す

津波は2波、3波と何度も繰り返し襲ってきます。必ずしも第1波が最大であるとは限らないので、津波警報・注意報が解除されるまでは決して海岸に近づいてはいけません。

波高が想像以上の高さになることも

津波の高さは、海岸の地形などに大きく左右されます。水深が浅くなるにつれ、波高は高くなり、三陸沿岸や紀伊半島のリアス式海岸に多いV字湾などでは津波のエネルギーが湾の奥に集中して20メートルから30メートルの高さになることもあります。

恐るべき津波の破壊力

津波の破壊力をあなどることはできません。地上に押し寄せる波だけでなく海へと引き返す波も大変強力で、人や家屋を飲み込み、すべてを奪い去ります。危険なのは沿岸部だけに限りません。

津波警報・注意報

気象庁は、地震が発生した時には地震の規模や位置をすぐに推定し、これらをもとに沿岸で予想される津波の高さを求め、地震が発生してから約3分を目標に 、大津波警報、津波警報または津波注意報を発表します。
田原市は、「愛知県外海」「伊勢湾・三河湾」という津波予報区に該当します。

津波警報・注意報の種類

種類	数値での発表（解説）
		巨大地震の場合の表現（解説）	とるべき行動
大津波警報	10メートル超	巨大	ただちに高台などの 安全な場所へ避難（より高く）
大津波警報	10メートル	巨大	ただちに高台などの 安全な場所へ避難（より高く）
大津波警報	5メートル	巨大	ただちに高台などの 安全な場所へ避難（より高く）
津波警報	3メートル	高い	ただちに高台などの 安全な場所へ避難（より高く）
津波注意報	1メートル	（表記しない）	ただちに海岸付近から 離れる

津波情報

津波警報・注意報を発表した場合、津波の到達予想時刻や予想される津波の高さなどをお知らせします。

津波情報の種類

種類	内容
津波到達予想時刻・ 予想される津波の高さに関する情報	各津波予報区の津波の到達予想時刻や予想される津波の高さを発表します。
各地の満潮時刻・津波 の到達予想時刻に関する情報	主な地点の満潮時刻・津波の到達予想時刻を発表します。
津波観測に関する情報	沿岸で観測した津波の時刻や高さを発表します。
沖合の津波観測に関する情報	沖合で観測した津波の時刻や高さ、および沖合の観測値から推定される沿岸での津波の到達時刻や高さを津波予報区単位で発表します。

津波予報

 

発表される場合	内容
津波が予想されないとき	津波の心配なしの旨を地震情報に含めて発表します。
0.2メートル未満の海面変動が予想されたとき	高いところでも0.2メートル未満の海面変動のため被害の心配はなく、特段の防災対応の必要がない旨を発表します。
津波注意報解除後も海面変動が継続するとき	津波に伴う海面変動が観測されており、今後も継続する可能性が高いため、海に入っての作業や釣り、海水浴などに際しては十分な留意が必要である旨を発表します。

地震発生後、津波による災害が起こるおそれがない場合には、以下の内容を津波予報で発表します。